Unity 6 は 2024 年 10 月 17日にリリースを予定しているUnityのメージャーバージョンアップで、開発者の皆さんがより快適にゲームおよびアプリ開発に役立てる機能を備えています。現在は Unity 6 Preview (旧: Unity 2023.3 Tech Stream) がご利用いただけます。
Unity 6 を導入するメリット
レンダリングパフォーマンスの強化
ユニバーサルレンダーパイプライン(URP)と HD レンダーパイプライン(HDRP)の両方に大幅なパフォーマンス強化や機能追加が施され、コンテンツにもよりますが、CPU のワークロードをこれまでより 30 ~ 50% ほど削減し、さまざまなプラットフォームでよりスムーズで高速なレンダリングが実現できます。
プロジェクトを成功へ導く高い生産性
改善された UI Toolkit により、UI 要素にデータを接続する際の容易さと柔軟性を高め、より優れたプロファイルオプションにより、スムーズで直感的なワークフローを実現しました。また、その他のツールキットや AI を用いた先進的な機能も Unity 6 エディタと緊密に連携・統合されており、開発プロジェクトの生産性を向上させます。
進化したマルチプラットフォーム対応
これまでと同様、Unity 6 でも多くのプラットフォームへのビルド・パブリッシュをサポートしています。Web プラットフォームにおけるモバイルブラウザのサポート、Android での Play Asset Delivery 対応など、プラットフォーム毎に機能追加・改善が施されたほか、各プラットフォームでのビルド設定を個別に設定できるようになり、プラットフォーム毎の最適化を柔軟に行えるようになりました。
Unity 6 の機能ハイライト
CEDEC 2024 で、Unity 6 の主な特徴や、各種サービスのロードマップを紹介しています。
Unity 2023.1 および Unity 2023.2 でリリースされた機能も含め、Unity 6 Preview からハイライトとなる機能を Unity Blog で紹介しています。
Unity 6 における機能追加、パフォーマンス改善、バグ修正などの詳細はリリースノートをご覧ください。また、Unity マニュアルの新着情報ページでは、最も重要な新機能の詳細をご覧いただけます。
Unity 6関連のコンテンツハブ
サンプルプロジェクト
さまざまなプラットフォームにおける URP の最適な使用法を学ぶために役立つサンプルプロジェクト。
デスクトップとモバイルで 100 人以上のプレイヤーをサポートする高性能マルチプレイヤー ゲームを構築する方法を学べるサンプルプロジェクト。
2D ライト、シャドウ、スケルタルアニメーション、スプライトライブラリ、ビジュアルエフェクトなど、Unity の 2D 機能で構築されたトップダウン農業シミュレーションゲームのサンプルプロジェクト。
2D スプライトやSprite Custom Lit Shaderを活用したライティング表現、VFX Graph を使用してグレアや波紋効果の表現などを学べる、3 マッチパズルゲームのサンプルプロジェクト。
Unity の 2D ツール・機能とアートワークをどのように組み合わせてビジョンを実現できるかを紹介する、横スクロール型 RPG ゲームのサンプルプロジェクト。
Unity Clolud を活用した、マルチユーザーでアクセスできる VR 空間の構築を体験できるテンプレートプロジェクト。
製造業における製造工場のデジタルツインやシミュレーションを行うための、ベースとなるプラットフォームとして活用できるデモシーンプロジェクト。
物流倉庫のデジタルツインやシミュレーションを行うための、ベースとなるプラットフォームとして活用できるデモシーンプロジェクト。
実在の Unity Japan オフィスを点群データ収録&メッシュ変換したデータを Unity にインポートしたデモシーンプロジェクト。
ECS (エンティティ・コンポーネント・システム)を学習することを目的としたサンプルプロジェクト。
Netcode for GameObjects を使用して構築された小規模な協力型ゲームのサンプル プロジェクト。
スプライト アニメーション、パーティクル エフェクト、基本的な 2D 移動を適用および同期する方法を学習できるように設計された 2D 協力型宇宙アドベンチャーサンプルゲーム。
最新の Shader Graph のサンプルセット。
Visual Effect Graph で作成されたサンプルシーン集。
eBook
ユニバーサルレンダーパイプライン クックブック: シェーダーと視覚エフェクトのレシピ
ユニバーサルレンダリングパイプライン(URP)を使用して人気のある効果を生み出す 12 のレシピを紹介しています。X線のような画像効果、Shader Graph を使用したトゥーンシェーダーとアウトラインシェーダーの実現、レンダリング機能でアンビエントオクルージョン効果を追加する方法など、幅広いゲーム、アートスタイル、プラットフォームに適用できるビジュアルエフェクトが収録されています。
Unity 上級クリエイター向けのユニバーサルレンダリングパイプライン
経験豊富な Unity 開発者およびテクニカルアーティストが、開発プロジェクトを Built-in レンダリングパイプラインからユニバーサルレンダリングパイプライン(URP)へ移行することを想定し、2 つのレンダリングパイプラインの違いや移行方法、URP の各機能について解説しています。
HD レンダーパイプラインにおけるライティングと環境
HD レンダーパイプライン(HDRP)において、ライティング、空、テライン、水、その他の忠実度の高いビジュアルとエフェクトを作成するための包括的で詳細なリファレンスです。新しいウォーターシステム、SpeedTree によるテライン作成を含む新しいテラインツール、空、雲、ライティングエフェクトを作成するためのより多くの機能、HDRP シェーダーとマテリアルのアップデートなどについて学ぶことができます。
Unity の上級開発者向けData-Oriented Technology Stack (DOTS)
Unity の Data-Oriented Technology Stack (DOTS)の潜在的なパフォーマンスの利点について紹介しています。DOTS に含まれる各パッケージと機能について、ハイレベルな概要を提供するとともに、デザイン指向設計(DOD)に関連する、また影響を受けるコアコンセプトの一部についても説明しています。あなたの Unity プロジェクトが DOTS の一部またはすべてを使用することでメリットを得られるかどうかを判断するために必要な知識をまとめています。
その他
アドボケイトによる最新 Tips 動画などを配信中。
Unity スタッフによる公式セミナーやチュートリアル、海外スタッフによる講演の字幕版、そして有志によるLT大会など、Unity を学ぶための動画や資料が閲覧できます。
Unity エディターや関連製品のマニュアルのリンク集。
Unity エディターで入手できる Package のリストです。
日本の開発事例(※)
Unity は世界中のクリエイターが活用し、さまざまな作品・アプリケーションを開発しています。ここでは、主に日本で開発された事例をいくつか紹介します。
※紹介している開発事例は Unity 6 での開発ではなく、以前のバージョンの Unity での開発事例となります。
ゲーム
ドラゴンクエストモンスターズ3 魔族の王子とエルフの旅(スクウェア・エニックス)
『ドラゴンクエストモンスターズ3』で実践された、多種・大量の3Dキャラクターを制作するための工夫。鍵は「仕様の共通化」と「自動化」にあり
桃太郎電鉄ワールド 〜地球は希望でまわってる!〜(コナミデジタルエンタテインメント)
シリーズ誕生から36年。「桃鉄」の制作陣が「桃鉄をUnityで再現する」ことを選択した理由
『呪術廻戦 ファントムパレード』は、いかに“神を細部に宿した”のか?Unityで「史上最高峰の2Dグラフィック」に挑戦した開発環境