Unity Enterprise と Unity Pro の違い ー アップグレードするメリットについて

Unity Enterprise では、お客様の開発プロセスを前進させるために必要なさまざまなサポート・サービスをご用意しています。

目次

ご契約のシート数に応じたサポート・サービスの提供

Unity Enterprise は、ご契約シートの数に応じて以下のサポート・サービスが提供されます。

  • 1~19シートご契約のアカウントについて、Unity エンジニアからの問題解決の支援を受けられるテクニカルサポートパッケージ、Starter Success が提供されます。
  • 20シート以上ご契約のアカウントについて、Unity のパートナーリレーションズマネージャーがアサインされ、ライセンスに関連するリクエスト対応から、専門分野のエキスパートとの連携による課題解決まで幅広いサポートを提供します。また、Unity スタッフならではの最新知識やベストプラクティスを共有し、プロジェクト推進への協力やトレーニングの調整、さらには経営陣との連携を通じた戦略的支援も行います。
  • 100シート以上ご契約のアカウントについて、追加費用なしでバグの修正と LTS バックポートのサービスが提供されます。お客様が提出されたバグを Unity のエンジニアに割り当て、目の前に立ちはだかる問題を迅速に乗り越えるサポートを提供します。必要に応じてUnityが、皆さんが現在使用している Unity LTS のバージョンにその修正をバックポートいたします。

ソースコード(読み取り専用)の無償アクセス

Unity Enterprise では、Unity エンジン(ランタイム)および Unity エディターのソースコードの読み取り専用のアクセス権を無償で付与されます。これにより、開発しているコードレベルの理解がより深まり、ゲーム開発における検証が容易になります。Git、もしくは Unity Cloud のダッシュボードからアクセスいただけます。

長期サポート(LTS)期間が2年から3年に延長

Unity Enterpriseでは、Unity 2021 LTS* 以降のバージョンでのサポート期間が通常の2年から3年に延長されます。長期サポートの延長は、Unity Enterprise にのみ得られる利点です。また、Unity ダウンロードアーカイブに「3-year LTS」タグが付いているバージョンもサポート期間が延長されており、こちらもご利用が可能です。

*スクリーンショットは2025年3月19日時点の情報を基にしています。そのため、「Unity 2021 LTS 以降」と本ページも記載していますが、今後新しい長期サポートのバージョンがリリースされる場合、対応する LTS のバージョンがその都度変わるので、ご注意ください。

サポート期間の延長によって生まれるメリットとして、ゲームなどの Unity エディターのバージョンアップが必要な際、余裕が生まれることが大きな特徴として挙げられます。もちろん、計画的にバージョンアップをするのが理想ですが、大きなプロジェクトの場合、どうしてもバージョンアップできるかの検証にも時間を要する場合があります。そのため、必要となる「時間的余裕」をライセンスのアップグレードにより確保できます。加えて、Unity エディターのバージョンアップ頻度を減らすことにより、ゲームの長期運用で発生するコストを減らすことも期待できます。

Unity Build Server ライセンスの無償アクセス(20シート以上のご契約)

Unity Builde Server は、Unity プロジェクトのビルドを組織内のネットワークにあるビルドサーバにオフロードできるフローティングライセンスです。これにより、開発者・アーティストのマシンでのビルド作業が不要となり、イテレーションを高速化し、プロジェクト完成までの時間を短縮できる、費用効果の高いソリューションです。

Unity Enterprise では20シート以上ご契約から無償でライセンスが付与されます。付与されるライセンス数についてはセールス担当までお問い合わせください。

【参考情報】https://unity.com/ja/products/unity-build-server

フローティングライセンスが利用可能に

Unity Enterprise ではフローティングライセンスの購入が可能になります。組織内でライセンスサーバを設置し、同時に Unity エディターを起動しているクライアントマシンに対してライセンスを都度付与する事ができます。
(注意:ライセンスサーバが保有するライセンス数以上のクライアントマシン上で同時にUnityエディターを起動することはできません)

開発フェーズにおいて Unity エディターを起動するスタッフが変わったり、プロトタイピングなどで一時的に Unity エディターを利用したいという現場のニーズに対し、柔軟な対応が可能になります。また、フローティングライセンスにより、ライセンス数の管理や、Unity Enterprise により提供されるメリットを活用することで、開発効率やコスト効率のアップといった ROI の最適化が図れるようになります。

シングルサインオン(SSO)のサポート

Unity Entperise では、Unity 製品やサービスにアクセスする際、Unity ID とパスワードではなく、会社の権限管理システムを利用したシングルサインオン(SSO)を組織に設定する事ができます。これにより、パスワードの紛失や盗難のリスクを軽減し、Unity を会社の管理ワークフローに統合しやすくなります。

【参考情報(英語)】https://docs.unity.com/cloud/en-us/organizations/sso/configure-sso

オンデマンドトレーニングコースへの無償アクセス

有償のオンデマンドトレーニングコースが Unity Enterprise ではシート数に応じて無償で提供されます。

  • 1~19シートご契約のアカウントについて、提供されるオンデマンドコースの中から1つを無料で受講可能です。
  • 20シート以上ご契約のアカウントについて、20シート毎フルアクセスができるシートが3つ付与されます。

Unity スタッフが指導するプロフェッショナルトレーニングコースで、数百時間におよぶコンテンツが含まれています。日本語のコースもいくつか用意されており、現在も積極的に追加されています。活用方法によっては、社員の教育に貢献することが期待できます。

【参考情報】https://unity.com/ja/products/on-demand-training

Unity Asset Manager ストレージ容量の増加

Unity Enterprise の各シートでは、Unity Asset Manager 用のストレージ容量が120 GB / シートに増加し、3D データストリーミングを必要とする大型モデルのランタイムロードがサポートされます。また、アセットはプール構成により、利用頻度の高いオブジェクトなどのロードおよびアンロードを最適化・効率化することで、安定したパフォーマンスを実現します。

【参考情報】https://unity.com/ja/products/compare-plans/unity-cloud

もちろん、Unity Pro のメリットもそのまま

Unity Pro からお使いいただける Havok Physics for Unity Apple Vision Pro に関する機能なども、Unity Enterprise では引き続きご利用が可能です。

ご質問や詳細について

Unity Enterpriseの詳細については、こちらをご覧ください。
お客様のニーズに最適なライセンスや製品の組み合わせをご提案します。ぜひ一度、Unity  のセールス担当までお問い合わせください。

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