認定試験合格者に聞く!➖本山友太 先生 (日本工学院八王子専門学校ゲームクリエイター科 教師)

認定プログラマー試験に合格し、認定インストラクターとなった、本山友太 先生 (日本工学院八王子専門学校ゲームクリエイター科 教師)に試験勉強や合格のコツを聞きました。

──まずは合格おめでとうございます!認定試験に合格した感想をまずはお聞かせください

本山:ありがとうございます。無事に合格できて嬉しいです。

──認定試験のために、どのような対策を行いましたか?

本山:私の場合はシステム開発やゲーム開発の経験がそれなりにあり、かつ学校でUnityを教えて7年になるため、その経験があれば十分でした。─

──認定試験を受験してみて、どのような感想を持ちましたか?

本山:受験前は正直なところ、「余裕でしょ」と高を括っていたのですが、「認定プロフェッショナルプログラマー」はなかなかやりごたえがあって、合否の判定を見る瞬間は少し緊張しました。

思ったよりも、ゲーム開発に関する広い知識を問われました。仕様書やテストに関する問題もあり、実際の開発を経験したことが無いと、なかなか難しいでしょう。試験の説明には「実務経験2年以上が前提条件」と記載されており、まさにその通りであると感じました。

──認定試験をこの先受験する方のために、アドバイスをお願いいたします

本山:実際にUnityを使ってゲームを開発したことが無い方は、実際の開発経験を積まないと、合格は難しいでしょう。

試験範囲が広大であるため、実際の開発経験がある方でも、一部の範囲しか経験が無いという場合、例えばスマホゲームのいわゆるアウトゲーム部分しか担当したことが無いという場合は難しいかもしれません。3Dキャラクターがグリグリ動くいわゆるインゲーム部分の開発経験が必要です。

おすすめの勉強方法は2つです。

1. 実際にゲームを作ること。

2. Unity公式マニュアルを全部読むこと。

──認定試験をこの先どのように活用されたいですか?

本山:私が「認定プロフェッショナルプログラマー」を取得した大きな理由は、「Unity認定インストラクター」となり、本校を「Unityアカデミックアライアンス認定校」とするためです。

先日、無事に認定を頂けたため、認定試験は既に大きな役割を果たしたといえます。

今後は学習のきっかけとして、学生たちにも受験を勧めていきたいと考えています。

──認定試験を「こんな方に受けてほしい」というアドバイスがありましたらお教えください

本山:やはり各種学校の先生方は、認定試験に合格しておくと、Unityがある程度使えることの証明になるので良いのではないでしょうか。

また、ゲーム業界を目指す学生の方も、腕に自信のある方はチャレンジしてみると良いと思います。「認定プロフェッショナル」はプロ向けの試験であるため、学生にはやや難しいですが、だからこそ合格できれば、有力なアピール材料となるでしょう。「認定アソシエイト」は、Unityでゲームを何本か作ったことがあれば学生でも合格できるでしょう。Unityの機能を一通り扱えることの証明となります。非エンジニアにオススメします。

──Unity教育を行う上で、「ここに気をつけている」というポイントがありましたらお教えください

本山:授けた知識がプロの現場での業務と地続きになるように気をつけています。例えば、Unityの入門書や初心者向けのブログ記事などでは、機能を手っ取り早く実現できるものの、パフォーマンスに問題があったり、拡張性が無かったりするために実際の現場では忌避されるような開発手法が紹介されることがよくあります。そのような、現場で役に立たない偽物の知識を教えないように気をつけています。しかし、あまりガチガチに現場志向だと、開発難度が上昇し、「ゲームを作る楽しさ」を感じづらくなってしまうため、ある程度は妥協し、バランスを取っています。そこの判断にいつも苦心しています。

──Unityを学んでいる人、また教育者にメッセージをお願いいたします

本山:一昔前は、3Dゲームを作るためにはコンピューター、プログラミング、数学やCGに関する高度な知識が必要で、それはそれはハードルが高いものでした。それが今では、Unityを使えば、ほとんど何の知識も無しに3Dゲームが作り始められます。思い通りのゲームを作ろうとすれば、高度な知識が必要となってきますが、少しずつ段階的に学んでいけば良いので、学習もしやすいでしょう。楽しんでゲームを作りながら、知識を身につけられる。良い時代になったものですね。一緒に、楽しみながら勉強していきましょう!

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