トロッコ(大川 隆明さん)インタビュー
──ゴールドアワード受賞の感想をお聞かせください。
大川:正直に言うと、とても悔しかったです。プロモーション動画を見た時から優勝した方の作品には負けるだろうと思っていましたが、ストーリーでは誰よりも優れている自信があったので、準優勝はしたかったです。でも、これが今の自分への評価なんだと受け止めて次に活かそうと思います。
──なるほど、ストーリーには強い自信があったんですね。
大川:プレゼン発表会でもお話したのですが、現代の人間のあり方をプレイヤーに問いかけるようなストーリーにこだわりました。また、そこにたどり着きやすくするための伏線をどのように引くかも考えたポイントです。例えば、「なんで宇宙船なのに文字が英語なんだ!」と思った時には、その「なぜ」をしっかり考えてみて欲しいです。
──今回のプロジェクトで、一番大変だったことは?
大川:特に大変だったのは時間不足です。一人で制作していたので、ステージ全てをモデリングするのに2ヶ月ぐらいかかったと思います。学校の昼休みにも作業したくて、生徒指導の先生や校長先生にノートPCの使用について掛け合ったりもしたのですが結局却下されてしまい、0時に寝て5時に起きる生活をして作業時間を確保していました。
──それだけのモチベーションを維持できたのは素晴らしいですね。ゲームを作ってみて楽しかったことはありますか?
大川:プログラミングや操作性の追求よりも、どちらかというとキャラクターやステージを設計することの方が楽しかったです。元々数学が苦手で文系に進みましたし、モデリングのような直感的な作業をしている時はとても楽しいです。
──ゲーム開発をやってみようと思ったきっかけを教えてください。
大川:小学生4年生の時に、初めて『ポケモン』を買ってもらったんですが、それまではほとんどゲームをやったことがなかったんです。だからその分やり始めたらすごく楽しくて、その時からいつか自分もゲームを作ってみたいと思っていました。
──今後どんな作品を作っていきたいですか?
大川:今旬のジャンルはVR(仮想現実)ですが、僕はMR(複合現実)に注目しています。MRはまだ一般に普及してはいないですが、例えば部屋の中でドラゴンを飼育したりできる可能性を秘めています。自分の部屋でキャラクターと一緒に遊べる様なゲームを作ってみたいです。
──ありがとうございました!
『The Earth』タイトル概要
侵攻してきた謎の宇宙船に潜入して敵の撃破をしていくFPS(ファースト・パーソン・シューティング)ゲーム。映画を意識したイベントシーンや、ストーリーに合わせたステージが用意されている。
チーム:トロッコ(大川 隆明)
2017年度 Unityインターハイ ゴールドアワード作品