IrosSoftware(中條 博斗さん)インタビュー
──敢闘賞、おめでとうございます。
中條:ありがとうございます。
──率直に今の感想をお聞かせください。
中條:驚いています。まさか取れると思ってなかったので……。賞はないかなと思ってました。
──今回、Unityインターハイに参加をしたきっかけは何ですか。
中條:公式サイトでやってるなと思って。去年、出ようと思ったけどちょっと難しかったので、じゃあ来年出ようと思って構えてたんです。
──ゲーム作りを始めたきっかけは何だったのでしょうか。
中條:ちょっと昔過ぎて覚えてないです。
──そんなに昔なんですか?
中條:多分、小学校5年生ぐらい……。Unityを使い始めたのは小6ぐらい。
──何で知ったんですか。
中條:確かニュースサイトとかを見て……ドット絵ツールも飽きてきたし使おうか、みたいな感じで。多分、Unity歴は(出場者の中で)一番多いんじゃないかなと思います。
──普段、学校が終わったあとは、部活動などやっていますか。
中條:将棋部です。
──ゲーム開発は趣味なんですね。
中條:完全趣味です。別に今まで誰かに教えてもらったことないです。
──今回Unityインターハイに応募するに当たって、一番苦労したことはなんですか。
中條:時間との戦いです。
──時間ですか。
中條:時間です。やりたいこととかいっぱいあるけど、大事な要素だけを磨いて、これ要らん、というものをなるべく捨てて……っていう。企画段階でかなり苦労した記憶があります。作り始めてからはそんなに。技術とか使い慣れてるし。
──どれぐらい前から始めたんですか。
中條:2週間前です。
──え。締め切り2週間前ですか?
中條:ずっと長い間、これだっていうアイデアが思い付かなくて、そのままスイカ割りとか、そういう夏は(単純で)ないかなって、何かいい方法ないかなと思ってたらアイデアをひらめいたので、これはいけるなと思って。
──なるほど。
中條:アイデア出るまで時間かかりました。1カ月ぐらい。
──いちばん楽しかった、充実してたっていうのは、どういうところでしたか?
中條:最初作ってたときは正直あまり面白くないゲームだなと思ってたんですけど、いろいろなゲームを見てみて、このゲーム面白いところは何だろうって考えたときに演出のこだわりとかがすごいゲームが多くて、(今回の開発では)演出にこだわってみようって。今までやったことなかったんですけど、アニメーション使ってカットシーンを作ってみたりとか、そういうことが結構楽しかったです。
──オープニング、エンディングもありましたしね。
中條:オープニング、エンディングがちゃんとあってっていうのを作ったのは初めてかもしれないです。今まで突然始まって、突然終わる、みたいなのが多かった。
──次、作るならどんなゲームを開発してみたいですか。
中條:まずはこれ(Belenus island)のバージョンアップ版を作ります。今まだやれてないことが一つあって、地形破壊の要素が入ってないんです。例えばボスが地形を破壊するとそこから光が差し込んで、また影の位置が変わるということができてないので、まずはその要素を加えます。
──なるほど。
中條:次は、もう実は今、作っていて……。スライドの後でちょっとあったんですけど、スクエアワールドっていう、今回作ったゲームと同じ世界観を共有するゲームがありまして。直接的な関わりはないんですけど、一部共通のアイテムが出てきたりするやつで、そのゲームの完成を今、目指しています。ただ、それがまだ技術的に難しい。空中移動っていうのがまだ終わってなくて。ナビゲーションの空中移動っていう結構難しいことをやらなければそのゲームが成り立たないので、その開発を今、やっています。
──中條さんにとってゲーム作りとはなんでしょうか。
中條:夢を見せることです。
──最後に、今回作った「Belenus island」をプレイしてくれる人に対してメッセージを一言、お願いします。
中條:どんなパソコンでも動くように画質設定とかも入っているので、画質を落とせばとりあえずでも動くので、いろいろな人に遊んでほしいです。パソコンゲームとかやったことない人に特に遊んでほしいと思っています。
──ありがとうございました!
『Belenus island』タイトル概要
プレイヤーである神・ベレヌスは日陰に侵入できないため、ステージ1ではスイッチで太陽の傾きを動かして道を確保していく。ステージ2以降はアイテムにより日陰も進むことができ、炎で敵を撃退してボス撃破をめざすゲームになっている。鮮やかなグラフィックや自然なカットシーンにも力を入れている。
チーム:IrosSoftware(中條 博斗さん)
2016年度 Unityインターハイ 敢闘賞作品