電算(成川 加維さん)インタビュー
──ゴールドアワード受賞の感想をお聞かせください。
成川:正直なところ自分のゲームが受賞するとは思っていなかったのでとても驚いています。中学生の頃から「自分の作りたいゲームはこれだ!」と思っていた作品だったのでUnityインターハイのような大会で受賞できてとても嬉しいです。
──前々から温めてきたアイディアだったんですね。
成川:中学生の頃に「WOLF RPGエディター」というRPGゲームを作れるソフトに触れたことで、自分にも作れるかもしれないと思ったのが、ゲーム開発を始めたきっかけなんです。自分が大好きで何回も繰り返しプレイしたゲームにもほんの少し不満に思う点があって、自分で作ればそういった不満点が解消できるのではないかと思ったんですよね。
──ちなみに、その何回も遊んだ大好きなゲームって何ですか?
成川:全部ローグライクなんですが、『ポケモン不思議のダンジョン』シリーズや『風来のシレン』シリーズ、それから『Elona』というフリーゲームです。
──なるほど。実際に自分でローグライクを作ってみて大変だったことはありますか?
成川:ローグライクに立体要素を足すための実装が一番大変でした。ダンジョンの自動生成はかなり悩んで、締め切りに間に合わせるために妥協してしまったことが心残りです。キャラクターのAIを立体地形に対応するためのアルゴリズムも作り方が分からずに苦労して、自分のプログラミング能力の不足を後悔することもありました。
──特にこだわったのはどんなところでしょうか?
成川:キャラクターの挙動は自分が納得いくまで調整して、スムーズな動きで操作できるようにしています。ローグライクゲームのシステムを自己流で再現したので、戦闘システムやアイテムの実装の為のデータ構造には特にこだわっています。
──ゲームを開発する上で、楽しいと感じるのはどんな時ですか?
成川:自分の書いたスクリプトがちゃんと動いて、ゲームに新たな機能を実装できた瞬間が楽しいです。立体のダンジョンを生成できたときは、昔から作りたかったゲームを自分の手で作れている実感があって、ゲーム制作を志してよかったと思いました。
──今後どんな作品を作っていきたいですか?
成川:スマホゲームの制作はまだやっていないので、スマートフォンで自分の好きなゲームを表現することに挑戦したいです。それから、今回作ったゲームは自分の作りたかった要素の40%程度しか実装ができなかったので、いずれ実力がついたらリメイクをしてみたいです。
『Mabel』タイトル概要
3Dグラフィックのダンジョンを探索していくローグライクゲーム。フィールドには段差があり、高い位置からは有利に攻撃することができる。アイテムを集めて武器や魔法を強化しながらダンジョンの奥へと進んでいく。
チーム:電算(成川 加維)
2017年度 Unityインターハイ ゴールドアワード作品